☑︎ツバルのためにあなたができる10のコト
気候変動による深刻な被害を受けるツバル。気候変動の悪化を少しでも防止し、ツバルに住むハッピーな人類がこれからも幸せに暮らせるために、離れた日本に住む僕たちに何ができるのか?
本コラムでは、あなたに今すぐできる10のコトを提案します。個人の温室効果ガスの排出を減らし、ツバル人の未来にに希望を与えるナイスガイ・ナイスガールに生まれ変わりたければ、今日から1コでも実践してみよう!!
とその前に、僕がツバルに行ってきて感じたこと、思ったことをちょっと自己満で前置きとして書きます・・・(自己満の話なんていいから「ツバルのためにあなたができる10のコト」にジャンプしたい方はここをクリック!)
☑︎前置き:責任とか無力感とかじゃなくて
気候変動問題の話をすると、「責任」というテーマがよく上がります。
日本人は一人頭、ツバル人と比較して約9倍以上のCO2を毎年排出しています。1年間で考えると、日本の温室効果ガスの総排出量はツバルの25万倍に上ります。今まで過去に排出してきたCO2量をまとめたら、日本はツバルの何千万倍もの温室効果ガスを大気に放出してきたという結果が出るでしょう。
つまり、日本はツバルよりもはるかに気候変動を悪化させてきたのです。(なのに、気候変動による危機的な被害を受けるのはツバルの方であって、少なくとも今はまだ日本ではありません。)
大量の CO2 を排出してきた日本には、気候変動に取り組むべき特有の「責任」があるのではないか。その責任を全うすることこそが「正義」なのではないか。そういう話です。
もう1つ行動について話すときに必ず出てくるテーマが「無力感」です。
日本人口1億3000万人。人類73億人。その中のたった1人。
Climate Action Now! 「今すぐ、気候変動対策を!」とか言うけど、惑星規模で展開される気候変動という問題に個人が全力で取り組んだところで、何も変わらないんじゃないの?そういう声が上がります。
「やらなきゃいけない」という責任と「やっても意味がない」という無力感の板挟み。
気候変動に取り組むって、大変な気がしてきます。
しかし、僕はツバルから帰ってきて、不思議な感覚を覚えました。驚くことに、ツバルのために行動せねば!という強い責任感を抱くことは一切なかったのです。
(それは、ツバル人が日々トドのように日中からグースカ寝る姿を見てしまったからかもしれない。なんでこいつらなんかのために頑張んなきゃいけないんだ!と思わなかったと言えばそれは嘘になります。)
かと言って、えーい!ミジンコみたいに小さな自分が何をしようと意味ないんだ!と「無力感」に苛まれ、ツバルはどうせ沈む運命なんだ!と結論付け、何も変わらず日々を過ごそうとも思いませんでした。
責任感ではない。ただどこからか「何かしよう!」という感覚がふつふつと湧き上がってくるのです。なんでだろう・・・?
ツバルに行って最もぶったまげたこと、それは国民の幸福度の高さでした。気候変動の被害を受ける「悲劇」の国と聞いて訪れてみたら、腰が抜けるほどそこに住む人々は幸せに暮らしていたのです。満面の笑みでパーティに迎え入れてくれるし、すれ違えばタロファ~と挨拶の声をかけてくれる。
そんな国民の生活そのものが、ほとんど加担していない気候変動により奪われてしまうかもしれない。今回はそのギャップというか、矛盾、に多くを感じる旅でした。
これまで気候変動にまつわる活動をずーっと続けてきましたが、ツバルに行って初めて「あ、そっか。気候変動って人の幸福を奪うんだ」と理解しました。
笑顔でインタビューに答える二児の母が、気候変動の話題になった途端顔をしかめるところを見たり、道端で楽しそうに遊ぶピース小僧達が見知らぬ土地に移住することを想像しながらそう思いました(もちろん、移住が幸せな決断であるケースがあることは理解してますが、多くの人はその選択を望んでいません)。
同時に、ツバルと似た状況にある国・地域・人々が世界中にあるんだ、と気付きました。気候変動は無情にも人々の生活に大きな変化を余儀無くさせ、世界をより不幸な場所にしてしまう問題なんだ。ちょっとセンチでゆるふわな話ですが、そういうことを理解しました。
そんなの嫌だ。学校の校庭で楽しそうに遊ぶピース小僧たちの未来を少しでもいいものにしたい。選べるなら、ツバル人の底なしの笑顔が続く世界の方がいい。だったら、自分の日々の行動からできることをやろう。
肩にドッシリと重くのしかかる「責任」から取り組むのではなく、ちっぽけな自分には何もできないという「無力感」に押しつぶされるわけでもなく、笑顔がチャームポイントのツバル人のために、ちょっといい選択をしよう!そう思ったわけです。
ツバルの人々がハッピーでいられるためには何ができるのか?長くなりましたが、それではどうぞ。僕から皆さんへの、10の提案です。よければ実践してみてください。
☑︎レッツトライ!地球にもツバルにもいい10のコト!
1.パワーシフト!再エネを選ぼう
知ってましたか? 2016年4月に「電力自由化」がされたことで、自分が好きなところからエネルギーを購入できることを。知ってましたか?TEPCO からそのまま電力を買ってるあなた、電源構成の80% が CO2 をガンガン排出する火力発電だってことを。電力が自由化されたことで、再エネをメインに扱う電力小売会社から電気を買えるのです。せっかく選べるんなら、CO2 を排出しない再エネを選ぼう!変えるのめんどくさい?ナンセンス。電力会社さえ選んじゃえば申し込みは5分もかかりません。さー、電力選びの旅へ行ってらっしゃい!
どの会社を選んで良いのか分からない方はパワーシフト・キャンペーンを利用してみてください。
2.国産品を買おう
好きなお水はフランスのエビアン?好きなキノコはイタリア産のポルチーニ?気持ちはわかります。ですが考えて見てください、それらが日本に輸送される時に排出される莫大な量の CO2 を。水は富士山。キノコは雪国まいたけ。国産を選びましょう。食品に関していうと、国産品を選ぶことで、CO2の排出を5/2に抑えられると言われています。洋服も食器も木材も、なんでもなるべく国産品を選ぶことは、CO2 の排出を減らすだけでなく、衰退の一途を辿る国内産業・地方経済の盛り上げにも貢献します。
3.ダイベストしよう!
ATM に吸い込まれれていくあなたのお金、銀行によってどのように使われているのでしょうか?実は、気候変動を悪化させる化石燃料に大量に投資・融資されているかもしれません。350 Japan という日本で活動する環境 NGO が、化石燃料に投資・融資を行っていない「地球にやさしい銀行」を紹介しています。ほぼ毎日使う銀行だからこそ、気候変動を悪化させていないところを選びましょうぜ。
4.エネルギーの消費を減らそう!
そもそも消費するエネルギーの量を減らすことも大切です。2013年度の家庭でのエネルギー消費の内訳をみると、37.8% が家電を動かす動力&照明、27.8% が給油、23.1% が暖房です。こまめに照明を消したり、お風呂に入る回数を減らしたり(そして銭湯へ Go!)、暖房ガンガンに炊かずセーターを一枚羽織ったりするだけで割と大きなインパクトをもたらせます。目指せ再エネ&省エネのダブルパンチ!
5.木を植えよう
待機中から CO2 を吸収し、酸素を放出する凄まじいテクノロジーが存在します。その名も木。植林に参加することで大気中の CO2 の量を抑える活動に貢献し、ついでに森林浴も楽しみ、その場にいる人と仲良くなっちゃおう作戦に参加しませんか?植林活動を行っている団体は探せばたっくさんあります。
6.肉の消費を減らそう
日常普通に食べているお肉。実は現在地球に生存する哺乳類の80% が家畜で、全世界に存在する農地の83%が家畜の生産に使われています。そこから発生される温室効果ガス(主にメタンと CO2)の量は凄まじく、全体の15% 近くに上ります。肉の消費を減らすことは、EV に乗り換えることよりも、飛行機の使用量を減らすことよりも、環境への負荷を低減する行動だという調査結果が、最近発表されています。まずはMeat Free Monday! に参加して、月曜日はお肉を抜く習慣を始めてみてはどうでしょう?
7.ゴミをなるべく出さない生活をしよう
最近話題のプラごみ。プラスティックは、世界の石油の消費量の6%に相当します。かといってプラスチックを現代で使わないのは不可能に近いので、まずはできることから。ストロー、ペットボトル、ポリ袋、プラコップなどの使い捨てプラスチックの使用を減らすことで、生産の過程やリサイクル・焼却の過程で排出される温室効果ガスの削減に貢献してみようぜ YEAH。温室効果ガスは置いておいたとして、最近の海洋プラスチックの問題からみて取れるように、プラスチックの使用を減らすのは懸命なチョイスです。
8.新車は EV にしよう
EV車 が排出する温室効果ガスの排出量は、全体のライフサイクル(生産から廃棄まで)でガソリン車の約半分であると言われています。新車を買うなら EV をゲッツしましょう。車欲しいけどあまり使わない人は、 EVカーシェアしちゃいましょう!
9.知り合いや家族とツバルや環境について話してみよう
まずは隣の人に伝えることから。なかなか環境について話すことって難しく感じる日本ですが、そのからを破っ話してみると「あ、意外とこの人も興味あるんだ」といった意外な発見があるかも。SNS だけではなく、オフラインで色々な人と思いや考えを共有することはとっても大切です。難しい人は、ボランティアを募集している環境団体を探せばいくらでもあります。話せる仲間を持ちましょう!そしてそういう仲間達と積極的にアクションを起こしていこう!
10.Tuvalu Overview に寄付しよう
今回の旅が実現できたのは、20年間ツバルで地道に活動を続けてきたTuvalu Overview があったからです。Tuvalu Overview は気候変動の悪化やその影響を防止するために、ツバルへのエコツアー企画・マングローブの植林・気候変動の啓発活動などを精力的に行っています。Tuvalu Overview は寄付によって成り立つ NPO です。ぜひこの機会にご支援を!
「海面上昇からツバルを救え! NPO Tuvalu Overview」
郵便貯金ぱ・る・る 記号 10180 番号 80005971
名義人:ツバルオーバービュー
1,000円でマングローブ1本
5,000円でインタビュー1人
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“アホな走り集 / ツバル編撮影部隊”&“NPO法人Tuvalu Overview ボランティア部隊”が、あらゆる人に協力してもらいながら、寝る間も惜しんで作ったこの「沈む」ウェブサイト。ガンガンシェアしていただけるとありがたいです。1人でも多くの人がツバルについて知ることから全ては始まります。ツバルは幸せだぞ。気候変動がヤベーんだぞ。君にもできることがあるんだぞ。ってかウェブが沈むエフェクトやべーぞ!理由はなんでもいいです。とにかくシェアしてくれたらうれしーっす!今!